このなかのおとこのこ

　もうなんでもいいから文字が読みたいので更新します。ないなら自分で書けばいいじゃない。自家発電ですね。

　図書館から借りてきた本もあるのですが、いまの気分にそぐわないのです。いま、ふわふわとしている。いつもより膨らんでいるから。空気が入っているというような。

　もうなんでもいいから文字が読みたくて、本屋によっては無料で置いているところもある目録を探して彷徨いました。一冊も見つかりませんでした。疲労困憊です。あると気付いたときにもらってこないとダメですね。あー。あーあーあーあー。

　lilyのなかの男の子は最初からたくさんを持っていて、そのほかの世界があることを知らない。だから今のままに満足している。男の子は自分自身の友だちすらあることも知らなくて、lilyの友だちを遠くから見ているのに自分にはないのかと思ったりもしない。疑問がなくて完全な世界に住んでいるの。
　男の子はちいさなlilyを大切にしてくれる。小さなlilyは何にもわからなくて、大きなお人形を抱いている。男の子は小さなlilyの手を引いてくれる。花泥棒をする。大きなlilyのなかのひとりはそれを叱る。けれど二人には関係のないことで、大きなlilyのなかのひとりは、花泥棒の記憶を大切にしている。
　lilyじゃないlily。たくさんいるlily。

　の、なかの男の子の話。