真夜中の電話

　あの子とお風呂上りから3時間弱電話をしていました。両親がかわるがわる様子を見に来ました。電気つけたまま寝たんじゃないかって。

　ごめんね、起きてるよ！

　そんな両親はさっき寝たようです。

　結局自分に自信がないなんて全部言い訳で、私は他人も自分も信じていないんじゃないかという、かなしい結論。

　自分を信ずると書いて自信ですからね。

　あの子に話したんです。よく考えたけど、離れていくのが一番いいと思うという結果が出たよ私の中で、と。そしたらあの子は怒鳴りもしなかった。いまだかつて一度も怒鳴られたことなどないけど。
　どうして？って。だって私、いい人間じゃないもの。だったら離れていくのが一番いいもの。って。

　ああ、メンヘラと付き合っているとこっちまでおかしくなりそうだ、というのはきっとほんと。私もかつて病気で入院している人に話しかけられて「頭おかしくなりそう！」って自分のこと棚に上げて話をしていたけど、あの子だってきっとそうだと思う。
　ごめんね、こんな私で。

　木の葉が色づくのも、柿の実が熟れて橙色なのも、銀杏のにおいがきついのも、吹き始めた北風も、すべて私には関係のないこと。と思っていたい。さよなら世界。