友だちにおいていかれるという感覚

　友人がとあることにがんばるというので、わたしはとても驚いています。わたしはとっくに諦めたことだから、友人が手の届かないところへ行ったように感じましたが、そんなことじゃいけない、と思って。

　同じ病気の人に、友だちにおいていかれるように感じてむなしくなるのは一度や二度じゃない、と言われていました。きっとそうなんだろう、と漠然と思っていましたが、実際にこんなふうに目の当たりにするとは。

　たとえば、結婚だってできるかわからんし、まずそれ以前の問題もあるし、正直言えばあした生きているか、あさって生きているかもわからんし、いつしぬかもわからんし。

　ということを突き詰めて考えていくと、わたしのみならず、ふつうに生きている人も同じ問題を抱えているのではなかろうか、と。あしたしぬかもわからんのは、わたしだけじゃない。

　いずれにしても、わたしはこれからも、友だちにおいていかれるように感じてむなしくなることは幾度となく体験するということ。そしてわたしも、もしかするといつの日か、同じように友人に感じさせるかもしれないということ。