皮膚科と童女

　同じ時期に入院していた人や同じプログラムに参加していた人が「診察はいまは５週にいっぺん」とか「二ヶ月に一回よ」って言うたび、おいてきぼりしょんぼり、になる。しょんぼりは誇張しているけど、lilyはいつまでも毎週行っているなって。ちょっと、情けない気分になります。
　毎週行くのにも意味があるってわかるから行くけどね。これで今、急に、毎週こなくていいですよって言われたら途方に暮れちゃう。だから、しょんぼりは誇張なの。情けない気分も誇張といえば誇張なの。

　地震のテレビが多くて、くるのか、怖いなって思うんです。テレビを見てこうすれば生き残れるのかって知っていながら死ぬのと、何にも知らないまま死んじゃうの、どっちかな、って。生き残れたら知識はあったほうがいいよね。でも生き残れないとき、ああ、こういう被害で死者がおおよそ何千人って言ってたなって思って死んじゃうの、こわくないかな。

　いつくるとも知れない地震より、きょう行った皮膚科の話でもしましょうか。

　皮膚科に行ってきました。なんか、使ってたリップとクリームが刺激が強すぎてだめだったみたいです。メンソレータムのリップ使っていますかって聞かれて、クリームも使っていますって答えたら、見せてくださいああこれだめです、っていわれた。だって、唇の荒れにいいって効能、だったから。なんだよ、悩んで買ってずっと信じてつけていたのに。逆効果ってどういうことだよちくしょう。

　って思わないよ。ちくしょうなんてあんまり言わないよ。しかたがないな、って。薬局で塗り薬がいっぱいでて、よっしゃこれいっぱい塗ってやろうって気合を入れなおしたら、朝昼晩の三回塗ってくださいって。いっぱい塗ればいいってもんでもないのね。

　待合室で隣に座っていた童女が「おかあさん、ひふかにきてよかった」って言ったの。診察終わってないのに、童女が。お母さんが笑って、そう？なんで？って言ったの。童女答えて「たのしいから」って。大きい声じゃなくて小さい声で言うから回りには聞こえていないと思うんですけど、かわいいな。皮膚科の何が楽しいかおとなにはわかんないけど、そりゃまあ歯医者よりは楽しいよね。診察が終わっていたら痒みが治ってうれしい＝楽しいなのかもしれないけど、次の次に診察ですよって言うシチュエーションで。

　もゆる。